痛風



痛風とは、血液中の尿酸という物質の濃度が異常に高く(高尿酸血症)なったために結晶ができ、関節などにたまって炎症を起こす病気をいいます。最初の発作は、足の親指の付け根に起こることが多く、激しい痛みや腫れを引き起こし、数日ほどでおさまりますが、放っておくと発作を繰り返し、次第に他の関節へ広がって行きます。

痛風の患者さんは、約98%が男性で、女性に痛風が少ないのは、女性ホルモンが尿酸を体外へ排出しやすくしているためと考えられています。従って一般的に女性は、女性ホルモンの分泌が減少する閉経後に痛風の危険が出てくると考えられます。

尿酸とは?

尿酸は、体内の新陳代謝によってできた物質で、いわゆる古い細胞の残りカスや、体のエネルギーのもととなる物質の燃えカスです。また尿酸の元となるプリン体という物質は、食物(特に肉類)にも含まれており、これらを食べることによっても尿酸が作らます。産生された尿酸の大部分は、腎臓でろ過され尿中へ排泄されます。

尿酸が高くなる原因

血液中の尿酸の濃度が高くなる原因には、主に次の2つのタイプに分けられます。

 1.尿酸産生過剰型 : 体内で産生される尿酸の量が過剰になり排泄仕切れなくなること。
 2.尿酸排泄低下型 : 排泄機能が低下して尿酸が体内に残ってしまうこと。

予防方法

 ・ プリン体の多く含む食品(貝類、レバー、肉類、ナッツ類など)を控える。
 ・ アルコールを控える。
 ・ 肥満を防止する。(過食にならない。)
 ・ 水分を多くとる。
 ・ 運動で汗をかき過ぎない。
 ・ ストレスをためない。
 ・ 手足を冷やさない。

検査方法

血液中の尿酸値を調べる他に、関節などの炎症を調べるための白血球数や、CRPなどの検査方法があります。

高尿酸血症の場合、痛風以外にも、腎障害、心筋梗塞、脳血管障害などの合併症を引き起こします、これらの病気を予防、診断するためにも定期的な検査が必要です。