感染症
(鳥インフルエンザ、SARS、狂牛病)



最近、鳥インフルエンザ、SARS、狂牛病など新しい感染症が増えてきおり新聞やテレビでよく取り上げられています。感染症とは細菌やウイルスなどの病原体が身体のある部位で増殖することにより引き起こされる疾患のことをいいます。

<病原体の種類>
ウイルス 大きさは20〜500nmで電子顕微鏡でないと観察できない。ウイルスは侵入した細胞の代謝を利用し再生・増殖するため生きた細胞が必要となる。
(主な感染症)インフルエンザ、SARS、エイズA、B、C型肝炎、風疹、麻疹など
リケッチア ウイルスと細菌の中間ほどの大きさ。ウイルスに似て生きた細胞に侵入しなければ増殖できない。リケッチアのほとんどが動物の体内で生息し、昆虫を媒介して人に感染する。
(主な感染症)発疹チフス、ツツガムシ病、マラリアなど
スピロヘーター リケッチアと細菌の中間ほどの大きさで細長いのが特徴です。
(主な感染症)梅毒など
細菌 病原体の中で一番大きく桿菌、球菌に分けられる。
(主な感染症)腸管出血性大腸炎、、肺炎、肺結核、淋菌、化膿性疾患など

〜話題の感染症について〜


鳥インフルエンザ(高病原性鳥インフルエンザ)

 <病原体>
   A型インフルエンザウイルスが鳥類に感染して起こる病気をいいます。
   中でも強毒な株を持つH5型やH7亜型のウイルスに感染した鳥は死亡率が高くなります。
   人への感染については、感染した鳥と近距離で接触した場合に感染し、
   食品(鶏肉、卵)を食べることによる感染例は報告されていません。

 <症状>  38度以上の発熱、咳などの呼吸器症状。

 <潜伏期> 2〜4日

SARS(重症急性呼吸器症候群)

 <病原体>
   新型のコロナウイルスで「SARSコロナウイルス」と呼ばれています。
   新しい感染症でまだ完全に臨床像は明らかにされていません。
   従来から存在している軽度のかぜ症状を引き起こすコロナウイルスが変異し
   病原性が強くなったという説があります。

 <症状>
   主な症状は38度以上の発熱、痰を伴わない咳、息切れ、呼吸困難、全身倦怠感、下痢、
   意識混濁などが見られます。

 <潜伏期間>  潜伏期間はおよそ2〜7日で、最長で10日と考えられています。

狂牛病、変異型ヤコブ病

 <病原体>
   病原体といえば、ウイルスや細菌などに感染し発病すると考えられましたが、
   狂牛病やヤコブ病の病原体は蛋白質である異常なプリオン蛋白質が原因ということが
   最近わかりました。
   異常プリオンに感染した牛を狂牛病といい、牛から人へ感染し発病した病名を
   変異型ヤコブ病といいます。

 <症状>
   主に20代の若年層に多い。
   性格の変化、痴呆、歩行障害が急速に進行し1年以内に寝たきりになります。

 <潜伏期> まだはっきりとは解明されていませんが5年以上といわれています。