貧血





血液は、血漿と呼ばれる「液体成分」と、赤血球、白血球、血小板という「血球成分」から構成されています。
貧血とは、赤血球の減少や、赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)の量が少なくなった状態をいいます。ヘモグロビンは、酸素を体に運び、いらなくなった二酸化炭素を持ち帰り、肺から外に出すという重要な働きをしています。したがって、ヘモグロビンが減少すると、体中が酸素不足になり、めまいや、立ちくらみなどさまざまな症状が起こります。若い女性に貧血が多いのは、体の急速な成長と月経で血液を失うことが原因といわれています。

主な症状

めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、頭痛、顔面蒼白、耳鳴りなどの症状が起こります。

貧血の種類

貧血にはいくつかの原因によって、おもに次のような種類かにわけられます。

 鉄欠乏性貧血
 
  貧血の患者さんで最も多くみられる病気。
  ヘモグロビンの主な成分である鉄が不足し、ヘモグロビンが造られなくなる病気。
  妊娠中の女性が貧血になりやすいのは、赤ちゃんの赤血球を造るためにたくさんの
  鉄が必要なため、鉄不足が起こることが原因とされています。

 再生不良性貧血

  血液を造る骨髄の働きが衰え赤血球を含むすべての血球が造られなくなる病気。

 悪性貧血(巨赤芽球貧血)

  赤血球が造られるときに必要なビタミンB12、葉酸が不足し赤血球が減少する病気。

 溶血性貧血

  赤血球が壊れやすく、また赤血球の寿命が短くなる病気。

 二次性貧血

  腎臓病、肝臓病、胃腸の癌、甲状腺異常、関節リウマチ、白血病などの慢性疾患が
  原因でおこる病気。



主な貧血の検査
赤血球数 一定量の血液の中に含まれる赤血球の数を調べる検査
ヘモグロビン
(Hb)
一定量の血液の中に含まれるヘモグロビンの濃度を調べる検査
ヘマトクリット
(Ht)
一定量の血液の中に含まれる赤血球の容積の割合を調べる検査
網状赤血球 赤血球になる前の幼若な赤血球を調べる検査で溶血性貧血などで増加
鉄(Fe) ヘモグロビンを形成する重要な成分で、 貧血の病態を調べる基本的な検査
トランスフェリン
(Tf)
血液中の鉄を組織へ運搬する蛋白質で、 鉄欠乏性貧血で増加
総鉄結合能
(TIBC)
トランスフェリンが鉄と結合する能力を調べる検査で鉄の血中運搬機能を示す
不飽和鉄結合能
(UIBC)
不飽和トランスフェリン(鉄と未結合)の 結合能力を調べる検査
フェリチン 鉄を貯蔵する蛋白質で 鉄欠乏性貧血で減少
ビタミンB12 赤血球形成に必要な造血ビタミンで悪性貧血で減少
葉酸
エリスロポエチン 腎臓から分泌される造血ホルモンで 再生不良性貧血で増加